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3.252026
スワロフスキー・オプティック同門対決! ATX vs AT BALANCE

スワロフスキー・オプティック 同門対決!
ATX 25-60×65 vs AT BALANCE 18-45×65
今回はちょっとマニアックなレポートです。
「スワロの新しい防振スコープがいいのはわかった。でも倍率は45倍と少し控えめ。防振なしの60倍スコープと野鳥識別の能力はどちらが上だろうか?」という感想を耳にしました。担当もとても気になるところ。さっそく、価格も近いスワロフスキー・オプティックのフラッグシップATX 25-60×65(以下、ATX)と、最新のAT BALANCE 18-45×65(以下 AT B)を千葉県の某海岸へ持ち出し、比較してみました。


ATX 25-60×65
価格¥585,000(税別)

AT BALANCE 18-45×65
価格¥610,000(税別)
あらかじめのお断りですが、今回は画像を楽しむのではなく識別確認のレポートなので、撮影距離や倍率がシビアになり、はっきり言ってきれいな映像ではありません。なので、普通に撮ったらこれくらいは…という画像をまずはどうぞ。
ヨシガモ
カリガネ
じっくり観察するなら一脚など、簡易的に支えるものがあると良いかも
この日は風もなく、両モデルともスワロフスキー純正のしっかりした三脚を使用していたので「ATXに有利かな」と思いつつ、まずは、AT Bの防振性能の再確認。
沖合約300mの網にダイゼンとハマシギが並んでいました。
防振をOFFのまま最大倍率の45倍で観察すると、ブレがひどく何を見ているか分かりません。(みなさまがお持ちのスコープを45倍手持ちで見たらイメージいただけるかと思います。)
防振をONにすると、かなり安定し、実用レベルで観察できます。ただ、近くの建造物に寄りかかると観察はずっと楽になりました。防振とはいえ、一脚など簡易な固定機材があると観察は格段に楽になりますよ。

③ONのまま柵に手をのせてそれぞれ撮影。
柵に手をのせて撮影
ミサゴ(距離450m)
さて、ここからが本題。沖合を眺めると450m先の杭にミサゴがいました。テレ側いっぱいにして撮影。

オナガガモ(距離30m)足環読み取り
海岸を歩いているとオナガガモが30mの距離で休んでいました。
よく見ると足環をつけているようです。
結果、どちらも読み取ることができました。(山階鳥類研究所へ報告済み)
ATXのほうが大きく見えますが、AT Bはピントを触っても視界が揺れないので素早く確実にピントを合わせることができました。
※実際より画質が劣っています。肉眼の観察では、この映像より楽に読み取ることができました。
さすがスワロフスキー・オプティック、逆光に強い!
最後は130m先の防波堤に止まっている鳥たち。逆光のため、肉眼ではシルエットでしか見えませんが、さすがはスワロフスキー・オプティック。両モデルとも、ミヤコドリのくちばしの色や、ウミウ、カワウの区別が確認できました。

ATX 60倍
AT B 45倍
ウミウでしょうか?

結論
今回のように適切な三脚を使用し、風がない好条件では、ATXのほうが少しクリアな見え方でした。
(あくまで比較した場合のはなし。AT BALANCEもスワロビジョンを冠したモデル。充分すぎる見え味です。)
対物レンズ65㎜は意外とコンパクト。ATXの見え味にあらためて驚嘆しました。
ATX 25-60×65にBRバランスレール、スマートフォンアダプターVPA2を装着した状態
一方、AT BALANCEは機材や天候など状況に左右されず、年間を通して一定の結果を残せるように思いました。また、手持ちでワイド端で鳥を探してそのまま拡大し観察、飛び立ったら追いかけるというような従来のスコープでは難度の高い観察が、中級者でも簡単にできました。
野鳥愛好家の方から仕事に使われているプロの方まで、観察の自由度、成果は格段に上がるのではないでしょうか。
改めて、すごいスコープが出たものです。
影の立役者
最後に、今回、観察対象までの距離の測定に活躍したのはこれもスワロフスキー・オプティックの誇るレンジ双眼鏡、EL LANGE 10×32です。「海と陸上では距離感が変わるんだ」とロケを盛り上げてくれました。


コンパクトで高性能な双眼鏡
EL LANGE 10×32
価格¥540,000(税別)
作成:ハクバ写真産業株式会社/スワロフスキー・オプティック担当
取材同行・記事監修:神戸 宇孝(野鳥画家)







